女性ホルモンバランスを「アロマ」で整えよう!おすすめ精油(エッセンシャルオイル)7選をご紹介

「女性ホルモンの乱れ」、女性の悩みの原因としてよく聞く言葉ですが、自分の女性ホルモンは正常なのかどうかと考えるとよくわからない・・という方も多いと思います。実は身近な身体の不調は女性ホルモンの乱れが原因かもしれません。女性のライフステージに合わせて変化していく「女性ホルモン」と、それに合わせたおすすめのアロマケアをご紹介します。

2019年01月31日更新

アロマ

桑田 美由紀 (アロマセラピスト)

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[1]女性ホルモンの乱れとは?

まず女性ホルモンとは、脳の視床下部が命令をだし、同じ脳の下垂体という場所から性腺刺激ホルモン(卵胞刺激ホルモと黄体化ホルモン)が分泌されます。

その影響を受けて卵巣からエストロゲン(卵胞ホルモン)とプロゲステロン(黄体ホルモン)という2種類の女性ホルモンが分泌されます。

脳はこの女性ホルモンの分泌を常に調整しようと働いているのですが、ストレスや寝不足、そして加齢等のライフステージの状況によってこのバランスが崩れることがあります。

これが「女性ホルモンの乱れからくる不調」の仕組みです。では、女性ホルモンが乱れるとどのような影響があるのでしょうか。

女性ホルモンの乱れからくる不調

✔︎冷え症
✔︎疲労
✔︎便秘
✔︎自律神経失調症
✔︎頭痛
✔︎不妊症
✔︎マタニティブルー
✔︎子宮筋腫
✔︎子宮内膜症
✔︎性感染症
✔︎子宮がん
✔︎乳がん
✔︎卵巣がん
✔︎頻尿や尿漏れ
✔︎更年期の症状
✔︎肥満
✔︎糖尿病
✔︎うつ症状
✔︎皮膚のかゆみ
✔︎骨粗しょう症
✔︎高血圧
✔︎心臓病
✔︎ニキビ(にきび)
✔︎貧血
✔︎アトピー性皮膚炎
✔︎月経前緊張症

いかがでしょうか。女性であればこれに1つも当てはまるものがないという方の方が少ないのではないかと思うほど、とても身近な症状も多いですよね。

この症状の原因が全て女性ホルモンの乱れではないかもしれませんが、女性ホルモンのバランスはちょっとしたことで乱れやすく、更に月経周期の時期等によっても多くの不調に少なからず影響をだしている可能性は高いです。

女性ホルモン分泌の流れ

さてそんな女性の身体や心に多くの影響を与える女性ホルモンですが、特にエストロゲン(卵胞ホルモン)は、女性のライフステージに合わせて分泌量が変化していき、それにあわせて身体の状態が大きく変化します。

大体20代半ば〜30代前半でピークに達し、40代から急速に低下していきます。

エストロゲン分泌は初潮からスタートし10代では女性らしい身体付きへの変化や、子宮や卵巣の機能を整えているため月経痛が出やすかったり等の影響をだしながら、20代半ばを目処に分泌がピークに達し30代前半頃まで安定して分泌されるようになります。

これを「性成熟期」と言い、エストロゲンは女性の美にも大きく影響しているため、本来は健康だけでなく女性らしくとても美しく過ごせる期間となります。

しかし丁度この時期は仕事のストレスや寝不足から分泌が乱れたり、妊娠してプロゲステロン(黄体ホルモン)が優位にたったりして様々なトラブルや不調が起こりやすい時期でもあります。

そして40代に入るとエストロゲンの大幅減少からイライラやうつ、ホットフラッシュ等の更年期の症状が出やすくなります。


このように女性の一生は女性ホルモンによって様々な影響を受けながら過ぎていきます。年齢的にどうしても起こってしまうものもあれば、ストレス等自分で予防・緩和できるものもあります。

もともとは女性らしさや美を保ってくれる働きのあるエストロゲン。変化に振り回されるのではなく、上手に付き合うことで女性の人生の強い味方になってくれるはずです。

そこで今回は女性ホルモンのバランスを整えてくれるアロマケアをご紹介します。

[2]女性ホルモンのバランスを整えるアロマ

女性ホルモンのケアに何故アロマが効果的なの?

女性ホルモンのケアにアロマを使用すると聞くと「香りでホルモンにどう影響をだせるの?」と思う方もいるかと思います。しかしアロマケアはとても効果的なケア方法なのです。

それはアロマの香りは脳にダイレクトに届き、そしてホルモンはその脳からの司令で分泌調整されるからです。

前述の通り、女性ホルモンは脳の視床下部という場所からの司令で分泌されるものです。そしてアロマの香りは鼻から脳に伝わり、この視床下部にも伝わって身体に様々な影響をだします。

視床下部はホルモンだけでなく、自律神経や免疫機能をコントロールする中枢部分でもあるためストレスやうつなどの精神的な部分にまで影響をだしケアをすることができます。

そのため様々な原因によって起こる女性ホルモンのバランスの乱れにも効果をだすことができるのです。

アロマでの女性ホルモンケアってどんな効果があるの?

それでは具体的に女性ホルモンの乱れによって起こる悩みに対してアロマケアがどんな効果がでるのかご紹介します。

■更年期

更年期は閉経の前後5年間のことを言い、今まで順調に分泌されてきたエストロゲンの分泌が急激に落ちていくことによって起こる様々な不調のことをいいます。

その症状は人それぞれで、とても辛い方もいればほとんど感じなかったという方もいます。よく起こる症状としては「普段と同じ生活なのになんだかイライラしてしょうがない」、「ホットフラッシュという突然大量の発汗が起こる」、「のぼせやほてりがよく起こる」など様々です。

更年期に対してのアロマケアは、エストロゲン様作用というエストロゲンと同じ効果を持つ精油を使用しホルモン分泌のバランスを整えながら、それぞれの症状に合わせてリラックスできる好みの精油(エッセンシャルオイル)とブレンドするのがおすすめです。

■不妊

不妊の悩みにアロマケアを行う場合は生殖器系へ影響をだし子宮強壮効果のあるものや、エストロゲン様作用のある精油でホルモン分泌のバランスを整えながら、リラックス、特にストレスケアができる精油をブレンドすることがおすすめです。

ストレスはホルモンバランスを崩す作用があり、妊娠を希望する女性にとっては大敵だからです。

「辛い不妊治療を続けていた方が、気持ちを切り替えて1度治療をストップさせたら妊娠した」という話をよく聞きますが、これはストレスの影響からの解放が1つの原因ではないかと思います。

それほどストレスは女性ホルモンにとって大きな影響がでるため、心を落ち着かせたり穏やかな気分に導き良質な睡眠に促すようなアロマがおすすめです。

■バストアップ

こちらもエストロゲン様作用のある精油と、更にセクシャルな気分を盛り上げてくれる催淫作用のある精油を使用し女性ホルモンの分泌がしやすくなるよう導くケアがおすすめです。

エストロゲンにはバストアップだけでなく肌の調子を整えたり脂肪燃焼、血管の増強作用もあるので女性の美しさに磨きをかけることもできます。

■バランスを整える

こちらはストレス、不眠、疲労等の生活環境が原因で女性ホルモンのバランスが崩れてしまい月経不順、肌荒れ、イライラ、冷え等の様々な症状がでている時のアロマケアで、これには自律神経系の乱れを整えることによってホルモン分泌のバランスを整えることが大切です。

精油には様々な効果があるので、自分にでている症状に合わせた精油を選びリラックスしたり気持ちの切り替えを助けたりすることでストレスから解放されるようなものを選ぶのがおすすめです。

夜にゆっくりアロマケアを楽しむのも良いですし、アロマペンダントやアロマスティック等の携帯アロマでストレスを感じたらすぐにケアできるようにしておくといいですね。

[3]女性ホルモンに効果のある精油の種類

それでは女性ホルモンに効果的な精油をご紹介します。女性ホルモンケアには前述しましたがエストロゲン様作用というエストロゲンと同じ働きをする効果のある精油や生殖器系へ影響をだして不調を整えてくれるもの、そこに自分にでている症状に合わせた精油を選ぶことが大切です。

エストロゲン様作用のある精油

■スイートフェンネル

【内分泌系への作用】

  • ホルモン様作用・エストロゲン様作用・発汗促進作用
  • 効果のある症状→更年期・月経不順・PMS(月経前症候群)・乳汁分泌促進

【生殖器系への作用】

  • 通経作用
  • 効果のある症状→月経不順・無月経・生理周期の改善

■クラリセージ

【内分泌系への作用】

  • エストロゲン様作用・制汗作用
  • 効果のある症状→更年期

【生殖器系への作用】

    • 子宮強壮作用
    • 効果のある症状→月経痛・少量月経・無月経・更年期・分娩促進

※神経系にも効果がありパニック・不安・ストレス等にも効果的/催淫効果あり

女性ホルモンのバランスを整える働きのある精油

■ローズ

【内分泌系への作用】

  • ホルモン分泌刺激作用・ホルモン調整作用
  • 効果のある症状→更年期・生理不順・多幸感(ドーパミンの放出)

【生殖器系への作用】

    • 通経作用・子宮強壮作用
    • 効果のある症状→更年期・月経痛・生理不順・PMS

※神経系にも効果があり抑うつ・神経疲労・ストレス・悲しみ・不眠等にも効果的/催淫効果あり

■イランイラン

【内分泌系への作用】

  • ホルモン調整作用
  • 効果のある症状→アドレナリン分泌を調整

【生殖器系】

    • 子宮強壮作用
    • 効果のある症状→月経痛・生理不順・更年期

※神経系にも効果がありパニック・不眠・不安症等にも効果的/催淫効果あり

■ゼラニウム

【内分泌系への作用】

    • ホルモン調整作用
    • 効果のある症状→ホルモンバランスや自律神経のバランスを調整する

※神経系にも効果がありストレス・精神疲労・興奮を抑える・不安等にも効果的

■サイプレス

【内分泌系への作用】

  • バランス作用・制汗作用
  • 効果のある症状→ホルモンの過剰分泌抑制・弱いホルモン様作用・更年期・発汗過多

【生殖器系への作用】

    • 通経作用
    • 効果のある症状→月経周期の正常化・更年期・生理不順・生理痛

※神経系にも効果があり交感神経のバランスをとる・興奮を鎮める等にも効果的

■ジャスミン

【内分泌系への作用】

  • ホルモン様作用
  • 効果のある症状→乳汁分泌促進・分娩時の子宮筋刺激

【生殖器系への作用】

    • 子宮強壮作用・分娩促進作用・通経作用
    • 効果のある症状→分娩促進・乳汁分泌促進・精子数増加・月経痛・無月経

※神経系にも効果がありリラックス・不安・うつ等にも効果的/催淫効果あり

注意点

エストロゲン様作用やホルモン調整作用のある精油は基本的には乳幼児、妊娠中、授乳中の方は使用を避けてください。使用する場合は医師の相談の上適切に使用してください。

[4]いつまでも女性らしくあるためのアロマケア

女性ホルモンは女性の一生を通して大きな影響を与えるものです。女性ホルモンを整えることは、女性がいきいきと美しく前向きに過ごすためにとても大切なことです。アロマケアで楽しみながら、そして女子力をアップしながら、女性のライフステージに合わせてうまく取り入れてみてはいかがでしょうか。

※アロマオイル(精油/エッセンシャルオイル)を使う際の注意点
アロマオイルは医薬品ではないため、「治療」できるものではありません。ここに掲載されている内容は精油の効果効能、心身の不調改善を保証するものではありません。予めご了承ください。症状がひどい場合は医療機関を受診することをおすすめいたします。実際にアロマの香りに癒されるという方はたくさんいます。自分の体の状態や気分に合わせて上手に取り入れてくださいね。

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